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  【第15回】 ダイカスト離型剤について

はじめに
ダイカストとは,複雑な形状の金型に溶湯(アルミニウム,マグネシウム,亜鉛等)を高速,高圧で注入する方法であり, 鋳肌の優れた部品を高精度で能率良く経済的に量産することができる鋳造方法である。ダイカストで発生する不良には様々 な種類がある。この中でも『焼付き』は、単に製品の品質・歩留まりを低下させるだけではなく、金型にダメージを与え、 その整備の間はダイカストマシンの稼働が停止するなど生産効率を著しく低下させる不良である。焼付きは鋳造合金と金型 との反応・溶着であり、従来からその対策として、金型の材料、表面処理・内部冷却方法ならびに合金材質、鋳造条件など の改良検討が行われている。ダイカストにおいては、焼付きの抑制と鋳造物の脱型抵抗の低減を目的にダイカスト離型剤が 使用される。

 
ダイカスト離型剤の役割
ダイカスト離型剤は高温になった金型を外部から冷却すると同時にその表面に被膜を形成し、射出・充填された 溶融合金との接触を妨げ、凝固が完了するまでの間介在することで溶着を防ぐ。また、鋳造物の脱型抵抗低減の 役割も果たす。したがって、離型剤には優れた高温付着性および耐熱性も要求される。


離型剤の構成成分とその特性
かつてダイカスト用離型剤は油性タイプが使用されていたが、火災の危険性や作業環境の問題から、 現在は水性タイプが主流となっている。水性タイプに使用される代表的な成分としては、『鉱物油』, 『油脂・合成エステル』,『ワックスなどの高分子化合物』,『シリコーン』ならびにこれらの主成分 を乳化させるための『界面活性剤』が挙げられる。この中で、シリコーンは特に高温度領域での付着性, 耐熱性に優れており、焼付きの抑制に効果があることが一般に知られている。表1に示すように、『焼付 き防止剤』と呼ばれ、特に高温となり焼付き易い部位に使用される離型剤がシリコ−ンを主成分としている ことからも、その効果は実証済みである。 一方、『塗装部品』に使用される離型剤は、鉱物油,油脂類を 主成分とし、後工程の塗装への影響を考慮してシリコーンの配合比率を低めに設定しているため、高温金型 に対する焼付き防止効果はあまり良好ではない。




離型剤の付着のメカニズム
水性離型剤の付着性に影響を及ぼす要因として、濡れ性,乳化破壊および水分の蒸発が挙げられる。 金型温度が高くなるに従い、表面で発生する水蒸気膜により離型剤の濡れ(接触)が阻害される (ライデンフロスト現象)。一方、金型温度が高いほど、水の蒸発による濃縮や乳化破壊が起こり易く なり付着には有利となる。この相互作用により、水性離型剤の付着性は、金型温度200℃付近において 最も良好となり、300℃以上の高温や100℃に近い低温になると低下する。


この傾向は基本的にどの離型剤においても同様であるが、高温側や低温側における挙動は離型剤の種類に より異なる。シリコーンを主成分とする焼付き防止剤タイプは、高温側でも比較的付着性が良好である。 このため、大型部品など金型が特に高温となり焼付き易い場合に適している。これに対して、鉱物油や油脂類 を主成分とし、シリコーンの配合比率が低い塗装部品用離型剤は、低温側では良好な付着性を示すが、高温側 では急激に低下する。このため大型部品には不向きであるが、塗装部品は比較的小型で金型温度も低温側にある のでこのタイプの離型剤が使用されている。以上のように、使用目的・用途によって、離型剤を使い分けることが 重要である。


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